第12回 色の交通整理

使っていないモノを処分するだけで部屋の整理がどんどん進みますが、今まで雑然としていた部屋がちょっと片付くと、今まで気にならなかった事が急に気になったりすることがあります。それは色の氾濫です。赤、青、黄色など家庭雑貨は実にカラフルですから色の交通整理も必要でしょう。色のもたらす心理的効果を取り入れると、視覚的に更にすっきりし、作業能率が上がったり、安らぎ感のアップも期待出来ます。

夏色のカーテン

一般に同じ室温でも暖色と寒色を使った部屋では、体感温度が数度違って感じると言われております。ですから、使用する色で涼しくとも暖かくとも感じ方が変わると言うことです。暑い夏には寒色系のカーテンに変えれば、室温は2度も低く感じます。結構、これだけもエアコンの電気代の節約になりますのでエコでもあります。

キッチンのメインカラーは?

家の中でもキッチンはアイテム数が多く、整理の難関箇所でもあります。放っておくと知らないうちに色の洪水がおきてしまいます。キッチングッズを買う際にもちょっとだけ、色を考えて選ぶと良いでしょう。キッチン収納グッズであれば透明のモノも在庫量が一目でわかり便利です。
実際にお会いしたことのある料理研究家は、キッチングッズは白か黒で揃えるように意識していると聴きました。これらの色以外はどんなに欲しくても諦めるそうです。食器洗剤にしても液体のピンクやグリーンが透けて見えるモノは不透明な白の容器に入れ替えているという徹底ぶりです。キッチングッズを買い替える時にステンレス製にすると、衛生的で丈夫、色も増えないので◎です。この様に自分がモノを買う時に本当に必要かを考え、必要であれば色は大丈夫かと一点一点、色の選り分けを確認しているとモノも色数も増やさずに済みます。家の中の無駄な色を省き、コントロールし、その代わりに家族のフォトフレームや観葉植物などを飾ってみてはいかがでしょう。収納計画と同様、色彩計画も大切です。

萩中 留美子

プロフィール
萩中 留美子 / 公認整理収納アドバイザー

札幌出身。短大卒業後をニトリに入社、販売員を経て単身渡米。カレッジにてインテリアデザインを専攻し、学位取得。帰国後、インテリア・住宅関連等の仕事に従事し、2008年に独立、PIC & Designを設立。現在、公認整理収納アドバイザーとして講演活動や「汚宅」の片付け業務に携わる。道新文化教室(千歳)、経専北海道観光専門学校、経専調理製菓専門学校にて講師担当。

イントロダクション
短大を卒業してからニトリに入社し、販売員を経て単身渡米しました。アメリカの大学でインテリアデザインを学び、帰国してからはインテリアや住宅関連の仕事に携わり、2008年に独立しました。このブログでは整理収納アドバイザーが片付けのヒントになるような、「目から鱗」のお話を伝えていきます。また、整理収納のセミナーも随時開催中です。