第3回 「赤」の感度

<女性は赤にうるさい?>

百貨店の1Fの多くは、女性用の化粧品で華やかに彩られた空間です。

ディスプレイに並ぶ口紅の数の多さには、我々女性は見慣れていますが、男性からは「どうしてそんなに色数が必要なのかわからない」という声も聞かれます。

もともと、女性の方が色彩に対して敏感というのもありますが、「コーラルピンク」「フューシャピンク」「オレンジっぽい赤」「臙脂」・・・・と、とても多彩に赤のバリエーションを見分ける女性に対して、男性の方は「赤」「ピンク」程度のおおまかなくくりしかしていない方の方が多いようです。


<赤を見分ける>

女性の、赤を見分ける能力については、人間が狩猟採集をして暮らしていた時代に、木の実が熟したかどうかを見分ける為に磨かれてきた、という説がよく知られています。

私は自分の子育てを通して、女性が赤を見分ける能力を磨いてきた背景には「育児」が関係しているのではないかと考えています。

赤ちゃんや子どもの顔色、粘膜、それから排泄物。どれも赤のバリエーションの色です。全ての生き物の中で、最も長く子育てをする人間の女性ならではの能力、と考えると、女性が赤を見分ける能力に特化したことも、自然なことのように感じます。


<女性と「赤」>

メイク用品だけでなく、女性用の服の売り場と、男性の服の売り場では、暖色系の色の比率が違います。
女性は赤を好む、ということは、当たり前のように日常に浸透しています。
お手洗いのマークなども、女性のサインは赤い色です。
子どもの描くお母さんの絵は、よくピンクや赤い服を着ています。

赤を見ると、生理反応としてアドレナリンの分泌が促されます。

身体に脂肪をたくわえ、冷えから内臓を守ろうとする女性の身体に、「赤」が必要だった為に、女性の多くは赤を好み、多用するという説もあり、やはり「赤と女性」というのは、縁が深いようです。


赤やオレンジに黒を混ぜると茶色になります。
インテリアで大事な「木」の色のニュアンスや、オフホワイト、ベージュなどの微妙な違いを感じるのも、女性の方が得意なはず。
赤系の色選びの際は是非、女性の高い感度を活かしていただきたいと思います!

アズマ レイコ

プロフィール
アズマ レイコ / カラーコーディネーター

2003年に函館でカラーサロンをオープン。パーソナルカラー・パーソナルスタイル診断の他、色彩心理のセミナー、講座を開講。結婚後の転勤で、2007年から札幌での活動を始める。『HappyColorLife』主催。AFT1級カラーコーディネーター。2児の母。

イントロダクション
色彩の知識を、楽しく!わかりやすく!使える形で!お伝えすることをモットーにカラーコーディネーターとして活動しています。色彩は生活に密着した、生活を彩る要素です。このコラムでは、生活に役立つ色彩のマメ知識をお届けできればと思っています。楽しく賢く色彩のパワーを利用してみましょう!

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