第5回 自分にあった住まいの「カタチ」とは?一戸建て編

今回のテーマは、家族が幸せに暮らすための住まいの「カタチ」をどう考えるか。
住まいにはさまざまなカタチがあります。さて、その中で自分にぴったりな住まいとは?

前編は一戸建て、後編はマンションについて、それぞれご紹介いたします。

新築一戸建て(注文住宅)

〇メリット
何と言っても、一番理想に近い家ができるでしょう。
過去のコラムで紹介していますので、参考にしてみてください。

第1回 ハウスメーカー?設計事務所?どこで『家』を建ててもらう??
第2回 家ができるまで〈設計事務所に依頼した場合〉前編
第3回 家ができるまで〈設計事務所に依頼した場合〉後編

●デメリット
建築費用に関して、ある程度余裕を持って計画する必要があります。
戸建住宅を所有すると、毎年固定資産税が掛かります。(ローン減税が受けられる場合があります。)また、ある程度年数が経過すると、修繕・補修費用が必要になります。
10年後、20年後のまとまった支出に備え、自身の責任で計画的な積立が必要となります。

新築一戸建て(建売住宅)

○メリット
注文住宅より比較的安く購入できます。
購入がしやすいよう、一般的な使いやすい間取り・仕様などで建てられています。

●デメリット
間取り、仕様の変更ができないことが多いです。
既成の状態で納得して住む、もしくは、数年後に費用をかけてリフォームする、、ということになります。
また、固定資産税や修繕費も注文住宅と同様、考えておかなければなりません。

中古一戸建て

○メリット
一戸建ての括りの中では価格的に一番購入しやすくなっています。(立地、建物規模が概ね同等とした場合)
費用が抑えられた分、購入後に自分たちの理想に近づけるためのリノベーションやリフォーム工事、あるいは家族でDIYを楽しむ、、、なんて事もできるでしょう。

●デメリット
中古住宅の場合、一番大事なのが物件の状態を把握すること。
購入時点で経年劣化等による不具合がある可能性があります。
建物のコンディションはその後必要になる補修、修繕費に関係してきます。


そこで、頼りになるのが建物に精通した専門家「ホームインスペクター(住宅診断士)」。
第4回 今!?話題のホームインスペクション(住宅診断)って?

また、「リノベ済み、リフォーム済み、インスペクション済み」の表示には十分注意が必要です。
どのような工事をしたか?工事中に不具合が見つかっていた場合、どのような処置をしたか?そもそも、不具合に気づいていたか?と考えるとちょっと心配ですよね。

例えば室内の壁に水染み跡があれば、雨漏りなど、壁内で何かトラブルが起こっていることがわかります。
しかしリフォーム工事でクロスを貼り替え、見た目がきれいな状態になっていると、その「不具合のサイン」に気づくことができず、実は壁内で柱が腐っていた、なんてことも起きかねません。

また、「インスペクション済み」も不動産会社自ら調査を行っていた場合、欠陥などの事実を報告しないなど、内容がお手盛りになっていないか注意が必要です。
大切なのは「取引に利害関係のないホームインスペクターを、自分で選ぶこと」です。

まとめ~一戸建て編~

一戸建て住宅は庭を造ることができますし、ペットを飼うことや、リフォームなども自由にできます。
子どもが少しくらい騒いでも、下の階の方とトラブルになる事もありません。
しかし、誰も建物の管理やメンテナンスをしてくれませんので、資金計画も含め、すべて個人の責任で行わなくてはなりません。
また、侵入できる窓などが多いため防犯性について心配される方も多く、階段など段差が多いので、高齢者や小さなお子さんにとっては少し生活が不便な面もあるかもしれません。

次回はマンション編です。
一戸建て・マンションそれぞれの特徴を知り、自分や家族にベストな住まいのカタチを探してみてください。

大林 厚志

プロフィール
大林 厚志 / 一級建築士・一級建築士施工管理技士

株式会社北工房執行役員、一級建築士。現場監督経験後、設計事務所にて住宅・商業施設等の設計・監理業務に携わる。現在はホームインスペクター(住宅診断士)や住宅性能評価員としても活躍。住宅関連セミナー・建築士資格試験予備校等、講師経験多数。

イントロダクション
「家」は生活に欠くことができません。家庭環境、転勤、資産や目標など「家」を求める理由は人それぞれですが、誰もが幸せになりたいという夢をお持ちです。北海道の建築に携わって30年。新築設計だけでなく、ご自宅のトラブルなども含め、さまざまな「家」に関わるご相談を承ってきました。そんな私たちだからこそお伝えできる「幸せになるための家づくり」とは。

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