第3回 キッチンの三種の神器

前回はキッチンの機器によってキッチンでの家事労働が軽減されていている、とお話ました。今回はキッチンの三種の神器として、3つを検証します。

「三種の神器」とは

あまり耳なれない言葉ですが、昔「鏡」「玉」「剣」の三種が代々、天皇の皇位継として、継承されてきたことになぞって、現代では、広報活動する時などキャッチコピーのように「○○の神器」と、たとえられることがあります。

時代の三種

たとえば昭和30年代のころは、「白黒テレビ」「洗濯機」「冷蔵庫」三種の神器とされ、電化製品が普及しはじめました。
現代は、新三種の神器として、「デジタルカメラ」「薄型テレビ」「DVDレコーダー」を、デジタル三種の神器とよびます。
確かに、ほんの10年前にはまだシェアも少なかったものたちですが、今ではふつうに当たり前のように各家庭に普及しています。
これらの三種の神器はもともと消費活動の誘導のため、マスコミがキャッチコピーしたものですが、たしかに「神器」とされたものは普及するのは早いかもしれません。

キッチンの三種の神器

「食器洗い乾燥機」「IHクッキングヒーター」「生ゴミ処理機」キッチンの三種の神器といわれています。やはり、この10年の間にシェアを延ばし、半年スパンで機器の機能もグレードも進化してきています。
「食器洗い乾燥機」は音も静か、洗浄力もアップ、など静音性と機能性を追求し、「IHクッキングヒーター」は火力アップで、清掃性がよく 音声でナビもしてくれる、等、家事作業の『 あったらいいな』が、取り入れられて、さらに操作性がカンタンであることが、どなたでも使うことができ、特にお年寄りの方も覚えやすい操作になっていることも、普及の一因かもしれません。
このふたつに比べると、「生ゴミ処理機」だけは自治体で助成があるにも関わらず、まだ一般的に普及するには時間がかかっています。臭いの問題や排気、設置スペースなどの問題点がクリアされていないからだと考えられます。

三種の神器とこれから

キッチンの三種の神器は、家事作業で主婦が一番苦手とする、「後片付け」「料理」「ゴミの処理」をピンポイントで『時短』で処理してくれる画期的な機器です。これからは、環境問題、エネルギー問題、などをもっと考慮しながら、進化していくのでしょう。
住環境のなかで、五感だけでなく、環境、時間、安全、衛生、などの問題が凝縮された空間はキッチンです。キッチン空間における機能性や清掃性、安全性から自分の生活に必要なところを、取捨選択して 快適キッチンをめざしましょう。

阿部 美子

プロフィール
阿部 美子 / キッチンスペシャリスト

専業主婦を経て二人の子どもを一人で育てながら 水廻りメーカーのアドバイザーとして約10年、従事。「キッチン」の奥深さと魅力に惹かれ、キッチンスペシャリスト資格、(社) 日本ライフスタイル協会北海道唯一のリビングスタイリスト講師、CS(顧客満足クレーム対応)スペシャリスト 日本実務能力開発協会認定コーチの資格取得。(社) 日本デザイン学会 鈴木 昇氏に師事。「Happyキッチン講座」「リビングスタイリスト講座」「キッチンお悩み相談室」を随時開催。「お悩み解決!ココロもスッキリ!快適なキッチンから始まる楽しい暮らし、家族の笑顔を応援します」をコンセプトに始業。ララプラスキッチン代表。

イントロダクション
毎日つかうキッチン空間だからこそ気持ちよく心地よい空間でありたい。おかあさんのニコニコした顔から家族の安心が生まれます。おかあさんがいつもルンルン♪お料理をつくってルンルン♪おかたづけができる、そんな暮らしのヒントを女性のミカタ(味方&見方)で お伝えします。→Blog「キッチンアドバイザーのミセスのミカタ」