第21回 リースリング~From Germany~

この春、ドイツ・ベルリンの友人宅を訪れる機会がありました。料理が得意な友人には就学前の2人のお子さんがいますが、日々の食卓には頻繁にワインが登場し、お料理と合わせて楽しんでいるようです。友人の食卓を参考に、ドイツワインのお勧め品種と、それに良く合う簡単料理をご紹介します。

<ドイツワイン、といえば?>

リースリングという白ワインのぶどう品種が最も有名です。冷涼な気候のドイツは、ワイン原料のぶどうの産地としては北限に位置しています。栽培地はドイツの南半分に集中し、生産量は白ワインが圧倒的です(赤ワインの原料となるぶどうの多くは、より温かな気候を好む為)。中でもリースリングは品質、生産量共にドイツでトップを誇っており、爽やかで、きれいな酸味、優しい香りが特徴です。タイプは辛口から極甘口まで様々ですが、ほんのり甘めのものが、飲みやすくお勧めです。

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<リースリングに合う料理>

辛口なら、和食やおすし、中辛ならソーセージやサーモン、甲殻類、ハーブの効いたエスニック料理とも合います。極甘口は、デザートワインとして楽しめます。
もちろん、ドイツ料理ともよく合います。ドイツは北海道と気候が似ている為、作られている農作物も北海道と良く似ています。例えば、旬のホワイトアスパラガス。今の時期は美味しそうな道産品が店に並んでいますが、ドイツでも大人気です。また、じゃがいもも北海道と同じようにドイツでも親しまれていることは有名ですよね?!

<こんな簡単料理と合わせてみては?>

「ホワイトアスパラガスのボイル」
ホワイトアスパラの下の固いところを取り、筋をピーラーでむいて、ボイルする。ボイルに使ったお湯を少し残し、バター、オリーブオイル、塩、こしょうをかけ、トッピングにイタリアンパセリを飾って出来上がり。

「じゃがいもとローズマリーのオーブン焼き」
オーブン対応の耐熱容器に、適当な大きさにきったじゃがいも、つぶしたにんにく、ちぎったローズマリー、オリーブオイル、塩、胡椒をして、オーブンで焼く。

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上記の二品に加え、チキンのグリルやソーセージ、パン、チーズを準備すれば、ドイツの家庭でも良く作られるような、おうちごはんの完成です。リースリングと合わせて、ドイツ気分を楽しんでみませんか?

松本 裕子

プロフィール
松本 裕子 / ソムリエ、食育インストラクター

国内大手航空会社にて国際線客室乗務員として約10年サービスにあたる。(社)ソムリエ協会認定ソムリエ資格取得。東京の田中伶子クッキングスクールで学び、全国料理学校協会教員資格、及びNPO食育インストラクター資格を取得。海外ステイやオフを利用し、各国のお料理教室(フィレンツェ、バンコク、ホーチミン)やお花、お菓子教室(パリ)に参加。2010年より札幌在住。双子の母。

イントロダクション
ワインは、相性の良い料理と組み合わせることによって、そのどちらも美味しくする相乗作用があるだけでなく、脚の長いグラスに注がれた佇まいが美しく、女性にとても似合うお酒です。小さなお子様をお持ちの方でも、気軽にワインを食卓に取り入れていただける様に「食材やワインは身近なお店で手に入るもの」とし、簡単に「おうちワイン」を楽しむ参考になればと思います。