第14回 味覚と色

20140124_01味覚と色

スーパーなどの陳列台を眺めると、様々な食品のパッケージが並んでいます。和風な商品には和風な色み、女の子向けの商品にはピンク色、と、一瞬でイメージを伝えることの出来る色彩は、商品の顔であるパッケージに使われています。今回は、「味覚と色」のお話です。

苦い色・甘い色

黒や茶色などは「苦さ」を連想させます。
ピンク色は、「甘さ」を連想させます。
同じ形のマグカップに同じコーヒーをいれて飲み比べの実験をしたところ、ピンク色のカップのコーヒーは若干の甘さを、こげ茶色のカップは若干苦さを感じた、との回答が多くなったそうです。
ブラック派の方のコーヒーのマグカップは、ピンクを避けた方がよさそうです。

さっぱりした色・こってり系の色

水色や薄い青緑などは「さっぱりした」味を感じさせます。
濃い茶色は、「こってりした」味を感じさせます。
さっぱり味の塩ラーメンと、こってり系の味噌ラーメンでは、盛られる器の色も違うことが多いです。

アピールポイント

器の色は、選ぶことが出来ます。
作り手側が「どう感じてもらいたいか」という「アピールポイント」がその色彩にはこめられています。
器がこげ茶や黒のラーメンなら「高級感」「こってりした味」を感じてもらいたい、白にブルーの模様がはいっている器であれば「さっぱり」感を感じてもらいたい。
シンプルな白い器であれば、或いは「素材そのもの」を感じてもらいたい、ということかもしれません。
お店や、企業は果たしてどんな部分をアピールしたくてこの色を選んだのか? など考えながら器やパッケージなどを眺めてみると、いろいろな発見があって面白いものです。

アズマ レイコ

プロフィール
アズマ レイコ / カラーコーディネーター

2003年に函館でカラーサロンをオープン。パーソナルカラー・パーソナルスタイル診断の他、色彩心理のセミナー、講座を開講。結婚後の転勤で、2007年から札幌での活動を始める。『HappyColorLife』主催。AFT1級カラーコーディネーター。2児の母。

イントロダクション
色彩の知識を、楽しく!わかりやすく!使える形で!お伝えすることをモットーにカラーコーディネーターとして活動しています。色彩は生活に密着した、生活を彩る要素です。このコラムでは、生活に役立つ色彩のマメ知識をお届けできればと思っています。楽しく賢く色彩のパワーを利用してみましょう!