第15回 恐怖!誰でも老けちゃう『老けメイク』

20140321_colorパーソナルカラーを扱っていますと、「好きな色と似合う色って違うんですよね?」と訊かれることがしばしばあります。「似合う」「似合わない」は、物理的要因に由来し、「好き」「嫌い」は心理的要因に由来するので、本来お互いに関係はありません。でも、「皆が大好きな色だけど、身に着けると老けてしまう」、色もこの世には存在します。今回はそんな、ちょっぴり怖い話題を取り上げたいと思います。

綺麗な色

春が近づくと、街中に「サクラ」があちこちで見られるようになります。商業施設などでも、お菓子のコーナーでも、サクラ色があちらこちらに。
さて、日本人は大変サクラを愛する国民です。サクラ色が大好きです。
サクラ色のような「ピンク色」は女性が好む色の代表格です。
淡いピンク、サクラ色、菖蒲色、モーヴ、など、「可愛いピンク」から「エレガントなピンク」まで、いろいろとバリエーションはありますが、特に、少し紫がかった、所謂「ローズ系のピンク」は、ノーブルな印象から、女性が最も好む色としてよく知られています。

メイク用品のカラー

メイク用品でも、口紅を例にとりますと、だいたい「ローズ系」から「ベージュ系」のバリエーションになります。
女性の方であればどなたでも、売られているメイク用品が、そのまま唇の上には載らないことは経験則で御存知なことと思いますが、実際のところ、日本人の肌色で「ローズ系」が似合う方というのは、そう多くはありません。
ただ、色としては、「ローズ系を好む人が多い」という点から、メイク用品のコーナーには大抵、ローズ系のカラーが必ず存在しているものです。

『老け色』

この「ローズ系の口紅」が、まさしく「老け色」です。
数限りなく、この色で「とっても老けてしまう」女性を見てきました。
すごく「昭和」な顔になりますので、オススメ出来ません。
イエローベース・ブルーベースという単語も随分広く知られるようになりましたが、メイクに関しては、「紫っぽい赤」や「朱色っぽい赤」のように極端に寄らない、「真っ赤」な色のバリエーションから選んだ方が、綺麗に見えると思います。
理論値と、実際の肌映えというのは差があるものです。
春は、メイクも少し明るくしたくなる時期です。ローズ系の『老け色』をお使いの女性の皆様。是非、この機会に口紅も見直してみてはいかがでしょうか。ぐっとお顔が明るくなりますよ!

アズマ レイコ

プロフィール
アズマ レイコ / カラーコーディネーター

2003年に函館でカラーサロンをオープン。パーソナルカラー・パーソナルスタイル診断の他、色彩心理のセミナー、講座を開講。結婚後の転勤で、2007年から札幌での活動を始める。『HappyColorLife』主催。AFT1級カラーコーディネーター。2児の母。

イントロダクション
色彩の知識を、楽しく!わかりやすく!使える形で!お伝えすることをモットーにカラーコーディネーターとして活動しています。色彩は生活に密着した、生活を彩る要素です。このコラムでは、生活に役立つ色彩のマメ知識をお届けできればと思っています。楽しく賢く色彩のパワーを利用してみましょう!