第18回 同系配色のコツ

20141127_01住空間のカラーコーディネートは、色数を押えることが重要なポイントの1つです。また使う色の中で最も『落ちつく色』は第5回でお伝えしたように自然界に多く存在している色です。今日はその中の1つ、グリーンの同系配色についてのお話をしたいと思います。

色の種類

グリーンにも、ビリヤードグリーン、ボトルグリーン、カーキ、オリーブ、ミントグリーン…と様々な種類があります。
色の種類の分け方には、赤、青と言った「色相」と、明るさ示す「明度」、鮮やかさを示す「彩度」と3種類がありますが、今回はこのうちの「色相」と「明度」を使います。

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図1は色相順に並べています。1は黄色に近く、5は青に近い緑です。

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図2は明度順に並べています。Aは明度が高く明るい色で、Bは明度が低く暗い色です。

配色のオキテ

さて、色相でいうと、『最も明るい色』は黄色です。人の目は自然界に存在する状態と同じバランスの配色を、落ち着く色だと感じるように出来ています。
『明るい色』は明るく、比較して『暗い色』は暗く配置されている配色が心地よく感じるのです。
つまり、『黄色っぽい色は明るく』、『青っぽい緑は暗く』配置するのが落ち着く配色ということです。

配色のパターン

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図3をご覧下さい。
「A1」と「A2」は、黄色よりの色が明るく、青よりの色が暗い配色です。
「B1」と「B2」は、その逆で、黄色よりの色が暗く、青よりの色が明るくなっています。
色の感じ方はそれぞれですが、Aの方が自然の配色に近いので一般的な感覚としては落ちつく配色ということが言えます。

いかがでしょうか?
「ファブリックを緑でそろえる」と言っても、別々のアイテムを完全に同じように揃えるのは難しいものです。同系の色を並べる際、『黄色は明るい』という一言だけでも覚えていれば、「買ってみたけど何だか落ち着かない」というような失敗は割合避けやすいかと思います。住空間の配色は『落ちつき』が大事です。クッション、カーテン、カーペット、ソファカバー、寝具のカバー類。別々にそろえる際には、是非、『黄色は明るい』という一言だけ、頭の片隅においていただければと思います。

アズマ レイコ

プロフィール
アズマ レイコ / カラーコーディネーター

2003年に函館でカラーサロンをオープン。パーソナルカラー・パーソナルスタイル診断の他、色彩心理のセミナー、講座を開講。結婚後の転勤で、2007年から札幌での活動を始める。『HappyColorLife』主催。AFT1級カラーコーディネーター。2児の母。

イントロダクション
色彩の知識を、楽しく!わかりやすく!使える形で!お伝えすることをモットーにカラーコーディネーターとして活動しています。色彩は生活に密着した、生活を彩る要素です。このコラムでは、生活に役立つ色彩のマメ知識をお届けできればと思っています。楽しく賢く色彩のパワーを利用してみましょう!