第12回 爽やかな季節に~ゲヴュルツトラミネール~

新緑が美しい季節になりました。若葉の緑と、街の至る所に咲く色とりどりの花を見ていると、とても心が和みます。
さて、そんな季節にお勧めの華やかな白ワインと、それに良く合う一品をご紹介します。家族とのいつもの食卓だけでなく、おもてなしにも向いていますので、参考になさってみてください。

<ワイン>

Léon Beyer Gewurztraminer 2009(レオン・ベイエ ゲヴュルツトラミネール 2009)
原産国:フランス・アルザス地方
価格:2500円前後

このワインの生産地、アルザスはフランスの北東に位置し、ライン川を挟んでドイツと国境を接しています。地理的環境、及び歴史的背景からも、ドイツの影響を受けている地域で、縦長のワインボトルや、使われるぶどう品種もドイツと共通するところが多くあります。

ゲヴュルツトラミネールというぶどう品種名は、聞き慣れないという方もいらっしゃるかも知れませんが、ワインの専門店や、デパートのワインコーナーに行けば、大概置いてあります。白ワインの代表品種であるシャルドネと比べると、ワインの生産量は少ないですが、ライチやバラの花、スパイス等の香りと、芳醇な味わいが特徴の、女性に是非飲んでいただきたい「華やか」な雰囲気漂う白ワインです。エレガントでありながらボリュームもあり、パーティーでも活躍してくれそうです。

相性の良い料理は意外にも、ワインの産地とは大分離れた地域の、中華料理や、スパイスの効いたアジア料理です。今回はヘルシーな前菜として人気の、「生春巻き」を合わせてみました。

<お料理>生春巻き

<材料>

  • ライスペーパー/10枚
  • しその葉(半分に切る)/5枚
  • きゅうり(千切り)/1/2本
  • にら(4~5cmに切る)/1/4束
  • サニーレタス(ベビーリーフの中の大きめの葉を使用しても可)/適量
  • エビ(ゆでて塩、こしょうしておく)/10尾
  • スウィートチリソース/約50ml

<作り方>

  • ライスペーパーを一枚ずつぬるま湯にくぐらせ、水に濡らし絞ったクッキングペーパーに挟んでおく。
    (数分で戻ります)
  • ライスペーパーの左端に野菜類、右端の巻き終わりの部分にエビを乗せる。
  • 2のライスペーパーの上下を折って具に少しかぶせるようにし、隙間が出来ないように気をつけながら、左から右に向かって巻いていく。
  • お好みのタレを添える。

*今回はタイ風に、スイートチリソースを添えておりますが、お子様用には、ポン酢やマヨネーズ、あるいは普段お使いのサラダドレッシングでもよいでしょう。ベトナム風ですと、ピーナツを効かせたタレを合わせることが多いようです。

*市販の「生春巻きセット」を利用すると便利です。(今回は、カルディーで購入したものを使用しました)

フランスワインとアジア料理で、気分は「パリのベトナムレストラン」といったところでしょうか!?(パリはベトナムレストランがとても多いのです。)オリエンタルな組み合わせを、どうぞお楽しみください。

松本 裕子

プロフィール
松本 裕子 / ソムリエ、食育インストラクター

国内大手航空会社にて国際線客室乗務員として約10年サービスにあたる。(社)ソムリエ協会認定ソムリエ資格取得。東京の田中伶子クッキングスクールで学び、全国料理学校協会教員資格、及びNPO食育インストラクター資格を取得。海外ステイやオフを利用し、各国のお料理教室(フィレンツェ、バンコク、ホーチミン)やお花、お菓子教室(パリ)に参加。2010年より札幌在住。双子の母。

イントロダクション
ワインは、相性の良い料理と組み合わせることによって、そのどちらも美味しくする相乗作用があるだけでなく、脚の長いグラスに注がれた佇まいが美しく、女性にとても似合うお酒です。小さなお子様をお持ちの方でも、気軽にワインを食卓に取り入れていただける様に「食材やワインは身近なお店で手に入るもの」とし、簡単に「おうちワイン」を楽しむ参考になればと思います。