第11回 スパイシーな肉料理と合わせるのは?

4月に入り、札幌にもようやく春の訪れが感じられるようになってきました。少し気温が上がってくると、煮込み料理より、スパイシーなグリル系の料理が食べたくなってくるのは私だけでしょうか?

今回ご紹介するのは、「タンドリーチキン」です。スパイスをたっぷりすり込み、ヨーグルトでマリネし、オーブンで仕上げます。油で揚げていない分、ヘルシーですし、しっかり味がついているのでお弁当や行楽に持っていくにも最適です。我が家の子供達も大変気に入っています。

お料理<タンドリーチキン>

<材料>4人分

  • 鶏唐揚げ用もも肉/400~450g
  • プレーンヨーグルト/1c
  • a (塩・パプリカ・カレー粉・粉唐辛子・砂糖・にんにく・生姜)/各小さじ1

※一口サイズの唐揚げ用肉を使用したのは、小さい子供でも食べやすい為。
  ふつうのもも肉を使用しても可。その場合は、筋切りして薄く広げておく。
※にんにく、生姜はすりおろす。


aのスパイス

<作り方>

  1. 鶏もも肉にaを合わせてよくすりつける。
  2. 1.をヨーグルトに漬けて半日~1日おく。
  3. 2.をタレから出して190度のオーブンで30分焼く。
    (フライパンに薄く油をひいて焼いてもOKです。)
  4. お好みで、レモンを絞る。

一緒に合わせたワイン

CÔTES du RHÔNE Les Prades 2003(コート デュ ローヌ レ プラド 2003)
原産国:フランス コート デュ ローヌ地区
ぶどう品種:グルナッシュ、カリニャン、シラー
価格:1,200円

黒こしょうのようなスパーシーな香りと、しっかりとした果実味が特徴の「コート・ドュ・ローヌ」の赤です。産地はフランスの南、ローヌ地方で、赤のシラーやグルナッシュ等が代表品種です。南の陽の光をたっぷり浴びて育ったぶどうはよく熟し、果実味の凝縮された、力強いワインに仕上がります。

ところで、カレーは、ワインと合わせにくい料理とされていますが、スパイシーな香りが特徴のシラーやグルナッシュ種とは、比較的合わせやすいと言われています。今回のお料理も、カレー粉を始めスパイスを色々使っておりますので、ワインは迷わずこれらの品種がブレンドされているものを選びました。

今回ご紹介したワインは、コストコで購入しました。口当たりがまろやかで、熟成感があり、1200円というお値段が信じられないほどです。

ちなみにシラー種は、オーストラリアワインの主力品種でもあります。*オーストラリアでは、SHIRAZ(シラーズ)と表記されます。オーストラリアのシラーズも、非常にコストパフォーマンスに優れたものが多いので、気軽にお試しいただけると思います。
お肉との相性は抜群ですので、この品種を覚えておけば、「お肉と合わせる手頃なワインを一本」、といったときに、とても便利ですよ!

松本 裕子

プロフィール
松本 裕子 / ソムリエ、食育インストラクター

国内大手航空会社にて国際線客室乗務員として約10年サービスにあたる。(社)ソムリエ協会認定ソムリエ資格取得。東京の田中伶子クッキングスクールで学び、全国料理学校協会教員資格、及びNPO食育インストラクター資格を取得。海外ステイやオフを利用し、各国のお料理教室(フィレンツェ、バンコク、ホーチミン)やお花、お菓子教室(パリ)に参加。2010年より札幌在住。双子の母。

イントロダクション
ワインは、相性の良い料理と組み合わせることによって、そのどちらも美味しくする相乗作用があるだけでなく、脚の長いグラスに注がれた佇まいが美しく、女性にとても似合うお酒です。小さなお子様をお持ちの方でも、気軽にワインを食卓に取り入れていただける様に「食材やワインは身近なお店で手に入るもの」とし、簡単に「おうちワイン」を楽しむ参考になればと思います。