第32回 寄せ植えの配色①


北海道にも、短い夏がやってきました。花も盛りで、華やかな時期です。マイホームにつきものなのが、お庭ですよね。一軒家のお庭だけでなく、最近はベランダ菜園や、ベランダガーデンも盛んです。
最近、あちこちのお宅でみかけるようになった『寄せ植え』。今回は、寄せ植えの配色についてのお話をしてみたいと思います。

落ち着く同系配色

配色にもいろいろな種類がありますが、失敗の少ないのが『同系配色』です。
どこを「同じ」にするかにも種類があります。

1.「寒色系」「暖色系」など、色の種類で揃えるもの。
2.「パステルカラー」「ディープカラー」など、色のトーンで揃えるもの。

寒色系でまとめるならば、水色、紫、薄紫。暖色系でまとめるならば、オレンジ、黄色、赤、といった具合です。色のトーンで合わせる場合は、淡いピンクに、水色、薄紫、といったように、淡い色みだけをそろえる形になります。

マルチカラー

華やかなマルチカラーは、配色にもコツがあります。いろいろな種類の色が一か所に集まると、目にうるさく映ってしまいます。特に、目を引く赤やマゼンダピンクのような主役級の華やかな花は、並べてしまうと隣の色同士がケンカしやすいもの。
そんな時は、白をプラスしてみてください。かすみ草のような主張の少ない可憐な花が、主役の花たちをそれぞれ引き立ててくれます。そしてマルチカラーの場合は、色の配置も重要です。

進出色と後退色

色には「進出色」といって手前に迫っているように見える色と、「後退色」といって後ろに下がって見える色があります。進出色の代表は、赤。後退色の代表は、青です。
寄せ植えの配置をする時は、手前に赤っぽい色を。後ろに青っぽい色を置くと、立体的で奥行のある空間が作れます。丈もあるラベンダーなどは、寄せ植えの奥に配置されていることが多いですよね。
色の特徴を踏まえて配置すると、寄せ植え自体の印象も大きく変わります。

まとめ

寄せ植えは、小さな空間にパーツをはめていくパズルに似ています。丈の長短。花の形、大きさ。配色。いろいろな要素を組み合わせて、自分好みにカスタマイズできるところが大きな魅力です。
寒色系で上品に。暖色系で元気よく。マルチカラーで華やかに。是非、北海道の夏を、綺麗な花と共に楽しんでみてください。次回は、配色のルールと種類についてお話ししてみたいと思います。

アズマ レイコ

プロフィール
アズマ レイコ / カラーコーディネーター

2003年に函館でカラーサロンをオープン。パーソナルカラー・パーソナルスタイル診断の他、色彩心理のセミナー、講座を開講。結婚後の転勤で、2007年から札幌での活動を始める。『HappyColorLife』主催。AFT1級カラーコーディネーター。2児の母。

イントロダクション
色彩の知識を、楽しく!わかりやすく!使える形で!お伝えすることをモットーにカラーコーディネーターとして活動しています。色彩は生活に密着した、生活を彩る要素です。このコラムでは、生活に役立つ色彩のマメ知識をお届けできればと思っています。楽しく賢く色彩のパワーを利用してみましょう!