第18回 道産ヌーヴォーで乾杯

11月は、フランスのボージョレ・ヌーヴォー解禁で、ワイン好きには心躍る月であります。が、この季節は北海道でも新酒のお披露目時期であり、ついこの間まで道内の畑で実っていたぶどうが、北海道産の「ヌーヴォー」となり、お店に誇らしげに並んでいるのを見かけます。
今やワインぶどうの一大産地として、海外からも注目されるほどの規模とレベルに成長した北海道ですが、更なる発展を願う気持ちを込めて、今年は道産ヌーヴォーで乾杯したいと思います。

道産ヌーヴォーは、デラウェア等の生食用ぶどうが主に使われており、親しみやすい味と、優しい口当たりが特徴です。選んだワインは、北海道ワインの「デラウェア白 微発泡ヌボー」。ぶどうの甘い香りがふわっと漂う、少し甘口のフレッシュな味わいで、女性にも大変飲みやすいワインです。コープさっぽろで購入できます。

新酒のお祝いは、ソーセージやハムなどをカジュアルに合わせて楽しむのが一般的なスタイルではありますが、今回は、食後酒としても楽しめるこのワインの特徴を活かして、秋の果物を使った、ちょっと大人な雰囲気の簡単デザートと合わせてみました。
「洋梨とブルーチーズ」は、癖のあるブルーチーズをはちみつの甘味、梨の酸味と合わせ、お互いの味を引き立たせます。甘口ワインに良く合う超簡単おつまみです。チーズに熱を加えてとろっとさせても美味しいですよ。「ぶどうのコンポート」はフルーティーな白ワインにピッタリで、前日に作っておくことも出来ます。どちらもクリームやバターを使用していないので、食後、多少夜遅くにいただいても、カロリーをさほど気にする必要がない(?!)のも魅力です。

<ワイン>
デラウェア白 微発泡ヌボー
北海道ワイン
品種:デラウェア(北海道余市町産葡萄100%使用)
価格:1,680円
※良く冷やしてお飲み下さい。

お料理①―洋梨とブルーチーズ―

<材料&作り方>

  • 洋梨、ブルーチーズ、はちみつ、各適量

洋梨をスライスし、その上に薄くスライスしたブルーチーズを載せる。はちみつ(適量)をかける。

※ブルーチーズが余ってしまったら、NYスタイルのブルーチーズドレッシングを作ってみてはいかがでしょうか。20~30秒レンジにかけてとかして粗熱をとったチーズにマヨネーズ、レモン汁、はちみつを適量混ぜて、お好みでこしょうをふる。(塩はブルーチーズの塩味が利いているのでほとんど必要ありません。)NYで人気の、りんごやくるみの入ったサラダにお勧めのドレッシングです。

お料理②―ぶどうのコンポート―

<材料>2人分

  • 種なし赤ぶどう(巨峰がおすすめ) 15粒程度
  • 砂糖 大さじ2
  • 白ワイン 50cc
  • お好みでレモン汁(なくても可) 少々
  • 飾り用のミントの葉 適量

<作り方>

ミント以外の全ての材料を鍋に入れて、火にかける。沸騰したら弱火にして3分くらい煮る。粗熱がとれたらぶどうの皮をむく。冷やして器に盛り、ミントの葉を飾る。

※きれいな紫色のソースが出来るので、バニラアイスクリームに添えても映えます。

松本 裕子

プロフィール
松本 裕子 / ソムリエ、食育インストラクター

国内大手航空会社にて国際線客室乗務員として約10年サービスにあたる。(社)ソムリエ協会認定ソムリエ資格取得。東京の田中伶子クッキングスクールで学び、全国料理学校協会教員資格、及びNPO食育インストラクター資格を取得。海外ステイやオフを利用し、各国のお料理教室(フィレンツェ、バンコク、ホーチミン)やお花、お菓子教室(パリ)に参加。2010年より札幌在住。双子の母。

イントロダクション
ワインは、相性の良い料理と組み合わせることによって、そのどちらも美味しくする相乗作用があるだけでなく、脚の長いグラスに注がれた佇まいが美しく、女性にとても似合うお酒です。小さなお子様をお持ちの方でも、気軽にワインを食卓に取り入れていただける様に「食材やワインは身近なお店で手に入るもの」とし、簡単に「おうちワイン」を楽しむ参考になればと思います。