第26回 珍しいチェコワイン

中欧の国、チェコ共和国は、国民1人当たりの消費量世界一を誇る「ビール」国。そんな国に、ワインなんて?と思われがちですが、実は美味しいワインも作られているのです。日本ではあまり見かけることのないレアものが登場すると、いつもの食卓がちょっと違った雰囲気に。遠い異国が身近に感じられるのも、ワインの魅力の一つです。

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<チェコのワインって?>

チェコはヨーロッパの中央付近に位置しています。北部はぶどうを栽培するには涼しすぎるため、ワイン醸造は主に南部の、オーストリアに近い地域で行われています。中でも南東部のモラビア地方は、チェコではワインの産地として有名です。赤、白どちらも作られていますが、特に白ワインは高品質なものがたくさんあります。
今回のお料理に合わせたのは、美しいピンクオレンジ色の、珍しい「ロゼ」タイプ。使用されているブドウ品種は、赤ワイン用のカベルネソーヴィニョンです。程よい酸味のある軽い仕上がりで、様々な料理と合います。

<どこで買えるの?>

ネットショップで購入可能です。もともとの値段が安い為、一本2000円弱で手に入ります。全体的な生産量はさほど多くなく、その殆どがチェコ国内や近隣国で消費されてしまうため、残念ながら日本のお店で直接手にするのは難しいのですが、もしチェコに行く機会があれば、現地のスーパーを覗いてみてください。ずらりと並ぶ様々な種類のチェコワインを目にすることが出来ます。

<一緒に合わせたお料理>

「鶏のトマト煮」と「道産豆のサラダ」。我が家のキッチンに常にストックされている、お助け食材(トマトソース缶、ツナ缶、冷凍道産ミックスビーンズ)を使用した時短料理です。バタバタと整えたいつものメニューも、珍しいワインのボトルや味わい、香りが、チェコの気配を食卓に届けてくれる?!そんな気がします。

  • 鶏のトマト煮
    鶏もも肉一枚を一口大に切り、鍋にオリーブオイルを熱して程よい色がつくまで炒める。いったん取り出し、その鍋に玉ねぎ1/2個分、ベーコン他冷蔵庫にある残り野菜(今回はしめじ、人参、ピーマン)を適当な大きさに切り、炒める。トマトソース(カゴメの「基本のトマトソース」)2缶分、鶏肉、野菜&ベーコンを鍋に入れて一緒に煮込む。最後に塩コショウで味を整える。
  • 道産豆のサラダ
    道産ミックスビーンズ、玉ねぎのみじん切り適量、ミニトマト適量、ツナ缶1缶分をボールに入れ、オリーブオイル、レモン汁、塩、胡椒、隠し味にしょう油少々で味をつける。皿に盛り付けベビーリーフを添える。
松本 裕子

プロフィール
松本 裕子 / ソムリエ、食育インストラクター

国内大手航空会社にて国際線客室乗務員として約10年サービスにあたる。(社)ソムリエ協会認定ソムリエ資格取得。東京の田中伶子クッキングスクールで学び、全国料理学校協会教員資格、及びNPO食育インストラクター資格を取得。海外ステイやオフを利用し、各国のお料理教室(フィレンツェ、バンコク、ホーチミン)やお花、お菓子教室(パリ)に参加。2010年より札幌在住。双子の母。

イントロダクション
ワインは、相性の良い料理と組み合わせることによって、そのどちらも美味しくする相乗作用があるだけでなく、脚の長いグラスに注がれた佇まいが美しく、女性にとても似合うお酒です。小さなお子様をお持ちの方でも、気軽にワインを食卓に取り入れていただける様に「食材やワインは身近なお店で手に入るもの」とし、簡単に「おうちワイン」を楽しむ参考になればと思います。