クロス選び、どうしたらいいの!?

クロス選び、どうしたらいいの!?

注文住宅を購入すると必ずや出てくるクロス選び。クロスの色や柄で家の印象もガラッと変わってしまうから慎重に選びたいと思いつつ、小さな見本に悪戦苦闘という方も多いのでは?今回はクロス選びのコツをご紹介したいと思います。
■部屋の印象を考えよう!

クロスの色や柄で室内の印象はがらりと変わります。
一般的に淡い色は広々とした印象に、濃い色は落ち着いた印象になると言われていますが、淡い色といっても暖色系なのか感触系なのかでまた印象は変わってくるものです。
まずはクロスを貼る部屋それぞれのイメージを持つために、どんな部屋にしたいか夢ノートの建材コーディネートページを使って書き出してみましょう。

少しインパクトのある柄もののクロスは大きい面に貼るとその印象が強くなりますが、トイレなど狭い空間で取り入れるなど工夫してみるといいですよ。
天井や壁の一面だけ色を変えるだけでも部屋の印象は大きく変わりますし、帯状のクロスなどもあるのでうまく取り入れるといいでしょう。

壁と天井を同じような色合いにしたい時にはワントーン落とした色を取り入れると天井が明るすぎることなく落ち着いたかんじになります。逆にワントーン明るくすると部屋の広がりを感じます。

■多機能クロスをうまく使おう!

最近はクロス自体に様々機能があることをご存知ですか?
貼る場所によってそれをうまく活用すると、その後のメンテナンスもずいぶんと楽になります。最近よく目にするのが消臭効果のあるものや除湿効果のあるものなどで家族の用途に合わせて選ぶといいでしょう。私のおすすめは表面強化加工のされているクロス。お掃除の途中についつい掃除をぶつけたり、汚してしまってゴシゴシ拭いたりしても表面強化してあれば、通常のクロスよりはがれてくるなんてことが少なくなります。

このトイレのクロスは汚れのつきにくい奥の面をおしゃれなクロスに、両側は掃除に便利な強化・消臭クロスを使用しています。

■10年先も考えよう!

クロスを貼るときにぜひ考えたいのが10年先の暮らしです。
毎日生活をしているとどうしてもクロスも汚れてきます。10年先は建築当時、小さかった子どももずいぶんと成長しているでしょう。もちろん家族の暮らしが変化するとともにクロスを貼りかえられればいいのですが費用もかかるしそうそうできないというのが現状ではないでしょうか?
クロスを長くきれいに保つためには、もちろん日々のお手入れ、汚れたらすぐにお掃除が必須ですが、実は家具を置くときにも注意が必要。壁に家具を密着させて置くと家具に含まれている色素などによりクロスが変色することがあります。また風通しも悪くなり結露やカビが発生することも。
家具などをぶつけてしまってクロスがはがれてしまったということもよくあるお悩みですが、意外と木工用ボンドや文具糊などで補修ができます。新築時、クロスを貼っているときに補修用として少しクロスを残してもらっておくと便利かもしれません。実際に補修をしようとして同じクロスを探しても廃番になっていることが意外と多いので要注意です。

この写真の赤いマルの部分は我が家のクロスでぶつけて破けたところを木工用ボンドで補修したものです。
このように塗り壁風のクロスは素人が補修してもあまり目立たずおすすめです。

また子供部屋のクロスは子どもが小さいとついつい子供らしいクロスでかわいい子供部屋にしてしまいがちですが、かわいい動物柄やロボット柄では数年後その幼さが少し残念に感じるかもしれません。張り替える予定がなければシンプルなものを選んでウォールステッカーやカーテンなどで工夫すると子どもの成長と共に部屋の印象を変えていけて便利ですよ。

■予算を考えて、クロスを貼り分けよう!

多機能クロスに多種類の色柄のクロス。ついついどれも素敵でそれだけで選んでしまいがちですが、もちろんクロスにも費用がかかります。クロスにかけられる予算を考えて、多機能クロスとリーズナブルなクロスとを貼り分けるといいでしょう。たとえばリビングなど面積も広く、家族が集い、人の出入りも多いところなどはお掃除がしやすい多機能クロスを選び、寝室など家族しか出入りしないところでは少しリーズナブルなものから選ぶかわりにカラーで楽しんではどうでしょうか?またクローゼットの中は家族しか開きませんし通常は扉を閉めると中の様子はわからないので、クロスを貼らないで施工してもらうなどの工夫するといいですよ。

■まとめ

実際に貼ってみると見本より明るい色はより明るく、暗い色はより暗くなります。それを考慮して選んでいくと失敗が少ないかもしれません。そして天井の色や照明でも雰囲気はずいぶんと変わるので部屋全体の雰囲気を考えて選んでいくといいと思います。小さな見本を見ながらのクロス選びは本当に家づくりの中でとても悩む部分の一つだと思いますが、家ができあがったときには悩んだ分だけ素敵な家になると思いますよ。

サポーター名/やまみち